「バブル−−−−−−−−−−−−−−−〜〜〜〜〜〜っ」
「・・・ちっ」 「バブルゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!」 「・・・なに」 「いいから今すぐそこから出なさい!!」 ふぅ、と排気を吐き出すと泡がぶく、と水面へ向かう。それに続くようにバブルも不自由な陸へと上がる。すぐ横に置かれているタオルで装甲を拭きながら、チラと視線をメタルにやる。見れば耐え切れないとばかりにアイカメラから冷却水をどばどば流しつつぐわしと肩をつかみ揺さぶる。 「バブルゥゥゥゥゥゥゥ!!!辛かったらお兄ちゃんに何でも言うんだぞ!!一人ぼっちじゃないからな!誰も笑ったりしないんだからなぁぁぁぁぁぁ」 この長兄は突然何を言い出すのか。もともとの眠たげなアイカメラをさらに閉じ、半目で見やる。ふと、メタルの腕に絡むコードが目につく。その先には引きちぎられたマウス。そして、かすかに聞こえるパソコンから流れるバブルのイメージソング。
「あのねぇ。あれって全部本当じゃないよ?現に今、陸に上がってるでしょ」 「無理しなくていいんだぞ?何でも言うんだ。お兄ちゃんは何があってもお前の見方だぞ?」 「話聞けや」
あれは、昔の自分だと。何もかも嫌になって、海の底へ逃げて。
すぐ横でぎゃあぎゃあ喚くメタルを見る。 この間抜け面が太陽だなんて。
「あああまたそんな」 どこまでも終わりそうにないメタルに、遮るようににっこりと微笑んだ。
「ね?おにーちゃん」
フラッシュにタイムストッパーをかけられたかのようにカチリとフリーズしたメタルを放って、のそのそ水中へと戻る。 あと一歩というところで、後ろから抱き上げられる。言わずもがな、フリーズから復活したメタルだ。 「ちょっと!?」 「お兄ちゃんよーーーーくわかった。お兄ちゃんが悪かったな」 「はぁ?」 「だからベッド行こうな。お兄ちゃんいろいろ限界だぞ」 「メタル!!」
「違う」
バブルの呼びかけにキリッとした目線を向ける。 「お兄ちゃんと呼びなさい」 「あああぁあぁぁあもうこのブラコンがぁぁぁあぁ」
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